Google Home/Amazon Echoは現代版「多機能リモコン」

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

「タッチの時代はじきに終わるかもしれない。スマホや家電、車載システムでは、タッチ・インタフェースはすでにメインではない」― Amazonの大ヒット商品「Amazon Echo」などを擁するAmazon Alexa製品ファミリーのシニア・エバンジェリストを務めるAmit Jotwani氏は、こんな一節を引きながら、音声認識がすでにユーザー・インタフェースのメインストリームに躍り出ていることを強調しました。

IMG_5806.jpgIoT New York Meetupで講演するJotwani氏

すでに300万台以上を出荷か

スマートフォン普及の起爆剤になったiPhoneが2007年に登場してから来年で10年。それ以来「タッチ」をベースにしたユーザー・インタフェースは爆発的に普及しました。しかしタッチ時代を牽引したスマートフォンに標準搭載されたことで、米国では音声認識インタフェースが一般ユーザーに広がっています。そんな土壌がある中、Amazon Echoは一説にはすでに300万台が出荷されているとのこと。Amazonは数字を公開していませんが、それでもJotwani氏は「100ドル以上のAmazonのハード製品では最高の売上」と好調ぶりを隠しません。

この講演は、Google I/O 2016で「Google Home」が発表された直後であったこともあり、ミートアップへの参加登録者は平日の夜の開催にもかかわらず通常の約2倍にあたる400人弱。また彼の講演が終わった後の質疑応答では、30分が経過しても一向に収まる気配がなく、平日の夜にも関わらず多くの参加者が会場に残ってJotwani氏に質問を繰り返していました。

2週間後に予定されているAppleの技術者向けカンファレンスWWDC 2016でも、音声認識ユーザー・インタフェースを備えたスマートホーム端末の発表が予想されるとの報道もあります。Appleは音声認識アシスタントSiriをいち早くスマートフォンに標準搭載し、またスマートホーム家電とのインタフェース規格HomeKitも1年前にリリース済みで、対応製品も増えています(参考記事: アップルの「Siri」SDK--「Google Home」「Echo」阻止で期待される一手

Google Home正式発表、スマートホーム/IoTの今後を占う

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

先日のGoogle I/Oでは、本当に数多くの発表がありました。中でもスマートホーム用音声認識デバイス「Google Home」は、単に新しい家庭用製品のトレンドにとどまらず、少なくても、次の3つのIoT分野における今後を占う試金石になりそうです。

1. クラウドベースのデジタル・アシスタント機能の製品トレンド
メッセージング」「ボット」「AI」などがキーワードになっている、クラウドベースのデジタル・アシスタント機能のユーザー・インタフェースとして、音声インタフェースが主流に躍り出た
2. スマートホーム家電やIoT製品を制御する共通API
「ランプを点灯する」などの制御を、ベンダーに左右されない共通APIで実行できるプラットフォームの勢力争い。対応するサードパーティ製品の数などで、ある程度、優劣がついてきそうである
3. 異なるデバイスやサービスを取り扱えるアプリケーション・フレームワーク
音声やアプリからの指示で、さまざまなデバイスやサービスをまたがった処理を簡単に記述できるアプリケーションのフレームワーク。単なる「リモコン(=自動化)」を超えた、全く新しいユーザー・エクスペリエンスが提案・提供されてきそうである(例えば、室内サーモスタットがペットの活動量を測定し、その値に応じて自動えさやり器がエサの量を調整したり、エサの自動発注タイミングを制御する)

今回は1番目の視点から、スマートホームの分野では後発製品にあたる「Google Home」と、先行するAmazon Echoを中心にトレンドを追ってみたいと思います(実態は、Google I/Oでの発表から5日間が経過し、記事が長くなり過ぎたために、上記の3つの視点で分解し、まず1番目のトレンドを公開することにしました)。

google_home.jpg

「細分化された市場を狙え」 - マーケットプレイス・ガイドブック

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

この前ニューヨークで、久しぶりにカカクコムのCTO/COOやOpen Network LabのCEOなどデジタルガレージ・グループの要職を歴任された安田さんにお会いしました。彼はサンフランシスコに来て5年目、私はニューヨークに来て3年目と、お互いに前回に会った時とは住んでいる国が変わっているだけでなく、勤めている会社も当時から変わっていたんですが、お互いに変わらずにテック業界が好きでアメリカに来てしまうというのは、私たちの世代でインターネットに魅せられた人たちの共通項なのかもしれません。

さて、安田さんが最近「A guide to Marketplaces (マーケットプレイス・ガイドブック)」を日本語訳したとのことです。

A Guide to MARKETPLACESの日本語訳

このガイドブックを翻訳してみようかな?と思った理由は、インターネットのマーケットプレイスのことが体系立てて書かれていて、どういった市場を狙うべきか?それはなぜか?マーケットプレイスを立ち上げ育てる方法、どのKPIに固執すべきか等、事例を含めて分かりやすく解説されています。

「マーケットプレイス」は、20年以上前のインターネット・ビジネス黎明期からインターネット上でビジネスをする上で避けては通れない概念でした。マーケットプレイスのビジネス構造を把握しておくことは、自分たちのビジネスの立ち位置を客観的に見るために、今も不可欠でしょう。

実際、シェアリング・エコノミーの代表格であるUberやAirBnBなどは「新しいタイプのマーケットプレイス」の代表格として、本書では「オンデマンド・マーケットプレイス」として紹介されています。

AGuideToMarketplaces_Banner.png

スティーブ・ジョブズ氏が愛したWebObjectsの開発をアップルが正式に終了

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が愛した製品の一つ「WebObjects」の開発終了が、アップルによって正式に確認されたようです。Business Insiderが伝えました。

Apple officially killed one of Steve Jobs' favorite projects

WebObjects was ahead of its time, and when Apple bought NeXT, it adopted the framework and even uses it to run parts of the online Apple Store even today.

WebObjectsが発表されたのは1996年3月にサンフランシスコで開催された、MicrosoftのProfessional Developers Conference (PDC)。このときのことは、今でも憶えています。

5月第1木曜日は「World Password Day (世界パスワードの日)」

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

アメリカにはゴールデンウィークもこどもの日もありませんが、なんとなく今週は仕事がはかどらない関です。

みなさん、2016年5月5日が「World Password Day」だとご存知でしたか? 私は知りませんでしたが、Intel Security社(元のマカフィー社と言った方が通りが良いでしょうか?)が2013年に「5月第1木曜日」をWorld Password Dayにしようと宣言し、2016年は代理店のBig Monocleが中心になって、passwordday.orgでパスワードについての啓蒙活動が行われたようです。

World Password Day 2016

「IN2NYC」はニューヨーク市の起業家向けビザ発給イニシアティブ

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

米国で働く場合に頭が痛いのが「就労ビザ」の問題。これは、自分で事業を始める起業家にとっても大きな問題です。

しかしニューヨーク市が5月から始めたイニシアティブ「IN2NYC」は、地元の大学と連携することで起業家が就労ビザ(H-1B)を取得しやすくするものです。

米国で起業を考えている人は、知っておいて損はないかもしれません。

IN2NYC_Logo.jpg

IoT製品のサポート問題と、サービス設計の多様性

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

最近、日米で「IoT製品のサポート終了」がちょっとした話題のようです(IoT=Internet of Things)。

米国でグーグルのグループ会社である米Nest Labs社が2014年に買収したスマートホームのハブ製品「Revolv」の製品サポートが終了になったという話から始めましょう。

Revolvを開発・販売していた2012年創業の米Revolv社は、コロラド州ボルダーのスタートアップです。ボルダーは日本では、あまり馴染みのない都市かもしれませんが、有名なアクセラレーターTechstarsが始まったITスタートアップの集積地で、Revolv社もTechstars Boulder 2012の卒業生です(当時の社名はMobiplug)。その後、Techstarsの共同創業者の一人、Brad Feld氏が率いる著名VC、Foundry Groupがリード投資家としてRevolv社に関わっていました。

* Revolvのスマートホーム・ハブ。5月15日以降は使えなくなる
revolv

Revolvは当時、盛り上がっていた「スマートホーム・ハブ」製品の一つ。家庭にある複数のIoT製品を集中管理するためのもので、他にもニューヨークのスタートアップ、米Quirky社がハブ製品「Wink」をリリースし注目を浴び、サムスンがシリコンバレーのスタートアップである米SmartThings社を買収したのも2014年でした。

ニューヨークと日本を「モノづくり」で繋ぐ「Monozukuri Bootcamp」

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

前の記事を「FabFoundryはモノづくり起業を支援する持続可能なスタートアップ・エコシステムを、まずニューヨークで立ち上げようと日夜、奮闘しております。つづきます」と締めくくってから、なんと9か月ぶりの投稿になります。

昨日、FabFoundry社は「Monozukuri Bootcamp」を発表しました。Monozukuri Bootcampは一般的なスタートアップ・アクセラレーターが提供するメンター活動や発表会(Demo Day)に加えて、ハードウェアの製造支援活動として米国外(アジアを想定)にある、スタートアップにハードウェアの製造支援を提供するパートナー企業と連携して、ハードウェア・スタートアップが陥りやすい製造・生産まわりの問題発生の可能性の低減を図るものです。

Manufacturing World Map.png

持続可能なビジネスになったスタートアップ・アクセラレーター

  • 投稿日:
  • 投稿者:
  • カテゴリー:

前々回の記事である「FabFoundryアクセラレーターをニューヨークで始める理由」でご紹介したように、ニューヨークにあるスタートアップ・アクセラレーターの数は15以下で、シリコンバレーと比べると多くありません。しかしニューヨークで、そのうちの3つを運営しているアクセラレーターがあります。

Techstarsです。

Techstarsは2006年設立の老舗アクセラレーターで、本拠地はコロラド州ボルダーにあります。アクセラレーターとしてはシリコンバレーのY Combinator(すでに800社以上を輩出)がとても有名ですが、Techstarsもすでに500社以上を育てた業界2位のアクセラレーターです。

Techstarsはニューヨークでは、自社運営の「TechStars New York City」に加え、共同ブランドで、もう2つのアクセラレーターを運営しています。デジタルエージェンシーR/GAのアクセラレーターで、コネクテッド・デバイス(いわゆるIoT)に特化した「R/GA Connected Devices Accelerator」と、教育テクノロジーに特化したKaplan社のアクセラレーター「Kaplan EdTech Accelerator」です。

Techstarsは米国と欧州で、自社運営を9か所、共同ブランドで9か所の、合計で実に18か所のアクセラレーターを運営しています。
9 Techstars accelerators
9 Techstars co-branded accelerators